身近な目の病気 ~白内障 治療編~

白内障は、どんなに症状が進行しても手遅れということはありませんが、検査や手術が難しくなったり、他の病気を併発する可能性があるので、かすんで見える眩しい明るいところで見えにくい一時的に近くが見やすくなった眼鏡が合わなくなったものがダブって見えるなどの症状が気になったら眼科を受診しましょう。

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白内障の治療方法は、病状の進行段階によって異なります。

1.仕事や生活に支障が出ていない初期の場合

視力の低下や目のかすみが日常生活に支障がない初期の段階では点眼治療が基本です。ただし、目薬は白内障の進行を遅らせることが目的で、水晶体が透明に戻るわけではありません。

2.仕事や生活に支障が出てきた場合

白内障が進行して日常生活に支障がみられる場合には、手術を行います。手術では、濁った水晶体を超音波で粉砕して取り除き、その代わりに人工水晶体である眼内レンズを挿入します。

 

白内障手術とは…

現在、白内障手術は主に、濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し(超音波水晶体乳化吸引術)、人工のレンズ(眼内レンズ)を入れるという方法で行われます。白内障が進行して、核が硬くなっている場合は、水晶体の核を丸ごと取り出すこともあります(水晶体嚢外摘出術)。

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手術は局所麻酔によりほとんど痛みを感じることなく受けることができます。術式や器具などの進化によって切開創は約3ミリと非常に小さくなり、以前より格段に目への負担が少なくなり、安全性も高まっています。眼内レンズは一度挿入すれば取り替える必要はありません。

 

当院では、日帰り手術入院手術の両方に対応しています。通院が可能な方、重篤な合併症がない方、家族の協力が得られる方は日帰り手術も可能です。入院手術も二通りの方法を選んでいただけます。ひとつは、1泊2日で片目ずつ受ける方法、もうひとつは5泊6日で両目とも受ける方法です。術後は一晩眼帯をしますので、片目での生活となります。おいしい食事も出ますので、安心して入院して手術を受けていただくのもよいかと思います。 

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手術を考えるタイミング…

①視力が低下して、仕事や生活に支障がでてきた

②外では眩しく、極端にみえづらい

③視力が0.7以下になって運転免許の更新ができない

このような場合は、手術を考えるタイミングではないでしょうか…

「お友達が手術を受けたから私も!」というのは好ましくありません。必ず眼科を受診し、検査、診察を受けたうえでご自身で判断をしましょう!

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