👀眼科の不思議👀 その②

聞きたくても聞けない、眼科の不思議👀 その②

Q2.「気球」を見る検査、あれは何を調べているのですか?

A2.この気球ですね!

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当院で使用しているのはNIDEK社のTONOREFⅢというこちらの機械です。

眼科では「オートレフ・ケラトメータ」と呼んでいます。

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これは、目の屈折状態(光が目の中でどのように屈折して焦点を結んでいるのか)を調べる検査で、遠視、近視、乱視などの屈折異常があるかないか、またその程度を調べています。(細かいことを言えば、この他にもいろいろなことが調べられるのですが…)

視力検査の予備検査として行います。

よく、この検査の後に「視力どうだった?」と聞かれることがありますが、これで視力を測ることはできません (。-人-。) ゴメンネ

ちなみにこの機械は、切り替えると眼圧検査もできます!

さて、あの画像ですが、実は絵ではなく実際に撮影された写真で、正確な場所まではわかりませんが、アリゾナ州の原野に通る道路を撮影したものだそうです。そして問題の気球ですが…合成されたもののようです(>_<)。。。

通常私たちの目は遠くを見るときは水晶体を薄くし、近くを見るときは水晶体を厚くするという調整を行いながら絶えずピントを合わせているのですが、検査中にこの調節機能が働いていると正確な検査結果が得られませんので、遠くの一点をボーっと見てもらう必要があります。そこで、目の調節が自然と遠くへ向かい、まっすぐ真ん中を見た状態で検査が行えるように開発されました。

手前に道があり、その先に気球があるレイアウトは、遠くに感じさせるための工夫のひとつなんです!

ちなみに道路には車が1台走っているのですがわかりますか🚙?

検査中、機械の中の絵がはっきり見えたり、ぼやけて見えたりしますが、これはわざとぼやかすことで、目の緊張(さきほどの調節機能のこと)をほぐす効果があります。絵がぼやけて見えていてもきちんと測定されていますので心配はありません。

眼科に行き、「顎を載せて、そのまままっすぐ見ていてくださいね!」と言われると、多くの方が、「風が出る!!!」と警戒されますが、気球が見えたらこの検査ですので、安心してリラックスして検査を受けてくださいね(*´ω`*)