👀眼科の不思議👀 その③

早いものでもう3月です🌸

みなさま花粉症は大丈夫でしょうか?

今年の花粉はひどいようで、ここ最近アレルギー症状で受診される患者さんがかなり増えています (>_<)

 

さて本日は、聞きたくても聞けない眼科の不思議👀その③!

Q3.視力検査の時に「赤と緑、どちらが見やすいですか?」と聞かれますが、あれは何を調べているのですか?

A3.これですね!

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これはレッドグリーンテストと言います。そのままです(笑)

簡単に言えば、メガネやコンタクトレンズの度数が適正かどうかを確認する検査です。

光は色によって波長が異なります。

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青い光は波長が短く、赤い光は波長が長いのです。 

光がメガネなどのレンズを通ると、色の種類(光の波長)によって屈折の角度が異なるため、焦点を結ぶ位置がずれます。これを色収差といい、この検査はこの光の特性を利用したものなんです☝

人の目は赤と緑の中間である黄色にピントが合うようにできていますので、黄色は網膜上で焦点を結び、波長の短い緑は網膜より手前に、波長の長い赤は網膜より奥に焦点を結ぶことになります。

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「じゃあ、どっちが正解なの?」と聞かれますが…

正解、不正解という考え方ではなく、今その人の目がどの状態にあるのかを知りたいわけなので、見えたまま感じたままを正直にお答えいただきたいのです💦

ちなみに、赤か緑どちらかを必ず選ばないといけないと思ってしまうかもしれませんが、赤と緑がどちらも同じくらいという答えもありです!!

 

というわけで、私たちの合わせたメガネやコンタクトレンズが完全矯正の状態(強くもなく弱くもなくぴったり)だと、黄色が網膜上で焦点を結んでいることになり、赤と緑はほぼ同じくらいに見えます。

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では、赤がはっきり見えた場合はというと…

赤が網膜上、もしくは網膜に近い位置に焦点を結んでいるということは、近視の方であれば少し弱めの矯正、遠視の方であれば少し強めの矯正と判断します。

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緑がはっきり見えた場合は…

緑が網膜上、もしくは網膜に近い位置に焦点を結んでいるということは、近視の方であれば少し強めの矯正、遠視の方であれば少し弱めの矯正と判断します。

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遠視の方の場合は必ずしもそうではないことがあり、あくまでも参考程度に、私たちは近視の方からの「緑!」というお答えに注意をしています。

やはり、近視の過矯正は眼精疲労の原因にもなり、決して目にいいとは言えませんので、緑というお答えに対しては、データーを見直し再調整をすることが多いです。

ちなみに視力検査では、近視の場合は最高視力の得られる最も弱い度数を、遠視の場合は最高視力の得られる最も強い度数を採用するのがセオリーなので、必然的に赤が見やすいというお答えが多くはなります。

ただ注意していただきたいのが、赤と緑が同じに見えたからと言って、それが絶対的に正しい度数ではないということです。

初めてメガネを使用する方や、度数が大きく変化している方では、違和感を感じることもあります。また、近くのものを楽に見るためには少し近視を残しておいた方がいい場合もあります。

メガネやコンタクトの度数は、見たい距離、見たい物によって異なります。メガネを作る際には、どんな時に使いたいのか何を見るために使いたいのかどの距離で見たいのかなどを具体的に伝えていただくとよいかと思います。

赤と緑が同じに見えないから見えにくいメガネというわけではありません、また、色の見え方感じ方には個人差があり、目の状態によっては判断しづらい方もいらっしゃいますので、わかりにくいときはそうお伝えいただいて結構です。神経質にならず安心して検査を受けてください。 

 

私たちがよく言うのが、一番よく見えるメガネが必ずしもその人にとっていいメガネとは限らないということ。

みなさまに快適な生活を送っていただくために、メガネを合わせる際はおひとりおひとりと時間をかけてお話をし処方させていただいております。メガネでお困りのことがございましたらどうぞお気軽にご相談下さい(*´ω`*)

 

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